サルカンやスナップとラインの結び方(ノット)は沢山ありますが、僕の一番のお勧めはこの漁師結び(完全結び)です。名前が2つありますが漁師結びのほうが浸透しているのかな?僕は完全結びの方が何となく好きなので、本文中ではそのように書きます。

以前はパロマーノットを愛用していましたが、とある理由から現在ではこの完全結びをメインにしています。(とある理由は記事後半で話しています)

この記事を読むことで、ノットを結ぶ際にあなたの意志に関係なく手が勝手に完全結びを行うようになりますw

ちたまん

はいはい。ワロスワロス

ツン子

漁師結び(完全結び)を選ぶ大きな理由

様々な理由がありますが外せないのが以下2点

金具との接点がダブルになる

ノットを選ぶ基準として外せないのがこれ。

完全結びはダブルライン

この部分が1本のラインのノットはどう頑張っても強度が出ないです。

単純で失敗が少ない

完全結びは非常に単純で覚えやすいです。やたらと手順が複雑な結びとか手順は簡単だけど締め込みが難しすぎるノットは却下です。自宅で事前に結ぶならいいですけど、強風時や船上ではやってられないですからね。その点、これから手順を説明しますが、完全結びは簡単です。とくにあとで紹介するハーフヒッチ併用版は難しさのかけらもありません。

漁師結び(完全結び)の結び方

漁師結び(完全結び)手順1

ラインを二つ折りにし、サルカンやスナップに通します。折り返しから終端までの長さは15cm以上あるとやりやすいです。

漁師結び(完全結び)手順2

輪に通した部分を折り返し本線に束ねます。

漁師結び(完全結び)手順3

終端側のラインを束ねた3本に巻き付けます。反対に巻くと金具との接点が交差する恐れがあるので画像の通りに巻いてください。

漁師結び(完全結び)手順4

同様に4回から5回巻き付けます

漁師結び(完全結び)手順5

終端を輪にくぐらせます。

漁師結び(完全結び)手順6

ゆっくり締めこめば完成です。

結び付けのコツ

さてこのように太くてしなやかなヒモならだれでも簡単にできますが、細いラインはそれなりに苦戦しますのでいくつかポイントを紹介します。

巻き始めを指で固定する

巻き始めを指で固定する

ひと巻き目はなるべくしっかり巻き、そこが緩まないように付け根を指でしっかりと押さえてください。丁寧に行うなら一回巻くごとに指で固定すると良いですが、結構むずかしいので最初だけきちんと固定して、あとは離さないことだけ意識してください。

このあときつく巻き付けようとすると、輪が回転して失敗しますので

ダラダラと巻いても問題ない

こんな感じで2周目からはダラダラと巻いても問題ないです。ただし付け根はしっかりと固定したまま行ってください。

締め込みは本線側重視

巻き込み部分が終端側になりますが、こちらは巻き込みがある程度安定していればそれ以上は締めこまずに、先に本線側をしっかりと締めこみます。そうしないと本線側がヨレてしまいます。

  • 両方を同時にある程度締めて
  • 終端側6割程度締めて
  • 本線をしっかり締めて
  • 終端側をしっかり締めて
  • 最後に両方をしっかり締める

イメージとしてはこうな感じ

なお締め込み時は唾液等で必ず湿らせてください。

片側だけラインが緩んでしまう場合

片側だけ緩むトラブル

こんな感じですね。完全結びをやっていれば一度は遭遇する状況だと思います。これは巻き数が多い場合に発生します。巻き込み部分は終端側を締めることできつくしますが、巻き数が多いと上側ばかり締まって、下側に力が伝達せずにこのような状況に陥ります。

しっかりと湿らせることは当然として、それでも上手くいかない場合は以下の方法を行ってください。

トラブルを防止する一手間

図の本線を引っ張る(赤矢印)と輪の部分では黄矢印にラインが連動して引きまれます。その反対側を緑矢印の方向に引っ張ると巻き込みの根元部分を締めることが出来ます。

本線の締め込みを開始する直前に上述の動作をすればこのトラブルは回避できます。一度お試しください。

ものすごく丁寧にやる方法

文字で説明が難しいので画像のみですが、何度か完全結びを作ったことがあればわかるかなと思います。

完全結びの丁寧な作り方

この方法ならヨレはほとんど発生しません。通常より時間がかかりますが確実な方法です

ハーフヒッチの併用もおすすめ

完全結びの難しいところは巻き込み部分です。巻き込み回数が増えると巻き込み自体も難しいですし、同時に締め込みも難しくなります。しかし十分な強度を出すには巻き込みが必要です。強度面では5回は巻き込みたいところです。

しかしラインの太さにもよりますが5回巻き込むのは中々に難しいと思います。そこで巻き込みを2~3回に抑えてハーフヒッチで補強することをお勧めします。

あえて巻き込みを少なくする

巻き込み回数2回。これなら簡単に巻けますね。このままでは完全結びどころか不完全結びなのですが・・・

ハーフヒッチを追加

このようにハーフヒッチを3~5セットほど追加するとあら不思議。これで強度面も不安は無く難易度も下がり最強ノットの出来上がり。

ハーフヒッチを追加することで少なからず発生するヨレもハーフヒッチで隠すことが出来ます。

特にエダスとして結ぶ時には根本付近がしっかり固定されるので、仕掛けの絡み防止に役立ちます。水の抵抗を極限まで減らしたいとかでなければ、ハーフヒッチとの併用がお勧めです。

実際にハーフヒッチを併用した仕掛け

上の写真は実際に泳がせ仕掛けに完全結びをで接続した例です。このようにハーヒッチを入れるだけで糸絡みを大幅に減らせます。

パロマーノットではダメな理由

上のサルカンの写真の場合が該当するのですが、このような仕掛けではパロマーノットは使用できません。理由は単純で上下のラインが邪魔で輪をサルカンにくぐらせることが不可能だからです。

パロマーノットの結び方

このような場合にパロマーノットを使用するにはスナップを取り付ける必要がありますが、その場合は前述の糸絡みが発生しやすくなります。また釣行後にスナップを再利用するために回収するのが結構めんどくさいw

スナップを使った方が仕掛けの交換は楽なのですが、そんなに頻繁に変えることもないですから直結で糸絡みを減らした方が、釣果に結び付きやすいかなと思ってます

そんなわけで結論

完全結びはパーフェクト・ノットである!